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長野県学生卒業設計コンクールに参加して  鎌田賢太郎

会員の鎌田賢太郎さんから『長野県学生卒業設計コンクール』の報告です。

 

2 月25・26 日、松本市美術館で、第11 回建築祭『見つめようくらしの場 ひと、まち、建築 2017』が開催されました。25 日は手塚貴晴氏・由比氏を招いた文化講演会、26日には学生卒業設計コンクールの公開審査が行われました。今回、初めての参加となったイベントでしたが、しばらく縁遠くなっていた「建築の楽しさ」を顧みる機会となりました。

 

改めまして、昨年の4 月より正会員となりました、鎌田賢太郎と申します。三重大学卒業後、佐久の出澤潔建築設計事務所に8年勤務し、鎌田建築設計室として独立開業して6年が経ちました。

 

今回の建築祭では学生の作品を一つ一つ熟読しながら、自らも15年前に苦しんだ卒業設計を思い出しました。建築教育の設計課題の中で、制限のない卒業設計は「全ての設定が自由」という最も難しい条件下におかれ、社会問題の提起を自ら行い、それに対して建築設計というツールで答えを導きだそうとする作業となります。それは、自らが考える「建築の可能性」を表現することに無意識の上で挑戦させられ、自問自答を繰り返しながら「私にとって建築とは何か」を求める苦行となります。

 

そんな苦行ではありますが、今回のコンクールに出展し、審査委員長の手塚貴晴氏に審査して頂けた学生は、大変幸せ者だと感じました。手塚氏の作品の発想は、学生の発想に近いフレッシュさを感じますが、その発想を具現化する事が如何に困難な事かは、実務経験のある建築士であれば言わずとも知れたことでしょう。この発想を実現できる背景には、計り知れない努力と積上げられた知識、そして人を揺り動かす熱意によって発想が具現化され、既成概念を超越した作品に昇華されています。正に卒業設計を現実にしている建築家と言っても過言ではないでしょう。

 

手塚氏は学生に対し最後の講評で、卒業作品の事ではなく建築設計の魅力について結びの言葉とされました。それは学生だけでなく、私の胸にも強く響きました。
「建築は社会を変えうる力を持っていて、一生をかけて取り組む価値がある。建築の可能性を信じて、この道を志してほしい。」

 

希望の詰まった学生の設計と自分の学生時代を比較し、まだまだ無垢な柔軟性と未知の可能性を兼ね備えた若者たちに嫉妬する自分を感じつつ、初心を取り戻しながら、自らの進むべき方向性を見つめ直す大変貴重な機会を得られた建築祭となりました。

 

 

 

 

     2017/06/21  事務局ブログ, 活動の記録

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