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日本建築家協会JIA長野県クラブ

関わる事ができる建築家

「関わる事ができる建築家」(2013.02.24) 藤松幹雄(藤松建築設計室)

 

松本市美術館とJIA長野県クラブの共同企画で第5回となる「くらしの空間セミナー」が2月10日美術館で開催されました。

建築家・伊東豊雄氏が「地域の力がこれからの日本をつくる」と題し、近作と東日本大震災の復興活動の取組みについて講演されました。

 

近作では台中メトロポリタン・オペラハウスや多摩美術大学図書館・台湾国立大学図書館・岐阜市の図書館がムービーや写真で紹介されました。近代建築のトップランナー伊東氏の建築を一言で説明することは出来るわけ在りませんが、人や自然と同じように建築も地球の一部と捉え設計されているように思いました。伊東さんの作品が発表される度にどこまでいくのか・・・と注目していますが、そのヒントを後半に聴くことが出来ました。

 

仙台メディアテークが被災し、その復旧に携わったことをきっかけに、被災した各地で「みんなの家」と呼ばれる建築を被災者と共につくられています。均一化された機能だけの仮説住宅に疑問を持ち、人々が集い語り合う居場所を重視していることを説明されました。「みんなの家」は縁側を取り入れ、かつて日本にあった民家のように自然と一対になりコミュニティーをも繋ぐ建築です。それは避難生活の中から生まれた元気のでる建築です。戦後輸入された暮らしに疑問をもち日本の民家の暮らしをもう一度見直し、新しい建築のあり方を考えていきたいと結んでいました。

 

講演会終了後の懇親会で児野前副会長をコーディネータに、さらに掘り下げて話を伺うことが出来ました。

なかでも今年の正月スタッフに行ったレクチャーで「脱近代建築の5原則」の話(①自然に溶け込む屋根を付ける②中と外の関係を曖昧にする③自然素材の利用④自然エネルギーを活用、もうひとつ先生が度忘れし後日、荒井副会長が聞いてくれた⑤場所の流れを生み出す内部)など興味深い話があり、地方の建築家にとっても力強いお話でありました。

 

 

伊東さんは今年72歳になりますが常に新しいことに挑戦し環境についても向かいあい建築に取り込むよう考えています。

避難生活での居場所づくり、一生に一度の家づくり、建築の本質を考える機会であると思いますし、そこに関わる事ができる建築家にならなくてはと思いました。

 

JIA長野県クラブのメンバーも信州の建築のあり方を考え、その場に建つ建築に責任を持って取組んでいます。その過程や思いをまとめた「信州の建築家とつくる家」も環境をテーマに第9集が出版されました。建築を理解し、あるいは理解しようと読んでくれえる人たちに、年に一度くらい本を通して自分たちの考えていることを情報発信していかなくてはと思います。

 

 

 

 

     2020/09/10  事務局ブログ, 建築家のひとりごと

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