冬のセミナー(第2部)高部公民館 建物見学会/技術交流会 開催しました

公益社団法人 日本建築家協会 関東甲信越支部 長野地域会

冬のセミナー(第2部)高部公民館 建物見学会/技術交流会 開催しました

JIA長野県クラブ 正会員建築家 吉川一久さん(諏訪n設計企画)から、冬のセミナー(第2部)高部公民館 建物見学会/技術交流会の報告です。正会員建築家18名、法人協力会員9名、所員1名、事務局の29名が参加しました。(2021年12月3日)

 

高部公民館を設計した藤森照信さんは茅野市宮川高部の出身です。公民館のすぐ近くに実家があり帰郷の際に利用しています。公民館は諏訪大社上社前宮と本宮を結ぶ街道筋に守屋山を背景に建っています。

 

この地は諏訪大社が出来るずっと以前、縄文・弥生の頃から土着の神様の信仰の場でした。近くにある神長官守矢資料館そうですが、そんな場所だからこそ丸太が屋根から突き出した造形生まれたのだと思います。

 

 

 

区民と作る公民館をコンセプトとして建築が始まりました。高部山の桧丸太の伐採皮むき、外壁の焼杉、屋根の銅板たたき加工、和紙の照明作り、最後に高部の山から採ってきたクロモジの植栽と多くの住民が関わった公民館です。

 

2021年6月6日無事竣工式を迎えました。ところが3ヶ月後の9月5日の集中豪雨で近くの川が氾濫し公民館の山側が腰まで土砂で埋まってしまいました。JIA長野県クラブからも多くの方がボランティア作業に駆けつけていただき、元通りに復旧することができました。建築に関わった者としては感謝しかありません。ありがとうございました。

 

おかげさまで高部公民館にて冬のセミナーを開催することができました。建築の価値は利用者に愛着を持って使い続けてもらえることだと思います。

 

ひと通り公民館を見学した後は、JIA長野県クラブ法人協力会員による技術交流会を行いました。

(株)LIXIL「パブリックトイレ空間の自動設計するクラウドサービス」と「断水時に1リットルで流せる災害配慮トイレ」の紹介、(株)本久・アイジー工業「高耐久塗料の世界的供給制限による金属外装材の近況および予備知識」と「地場産石材の紹介 志賀石」、(株)メカ・エンジ「電気式床暖房 ぬくぬく陽だまり」の案内、YKKAP(株)「カーボンニュートラルに向けての新築断熱強化、及びストック住宅における断熱改修の重要性」と「中大規模木造用ビルサッシ納まり」の説明を伺いました。

 

各社30分程度しか時間がありませんでしたが、営業の皆さん資料も話も時間配分もさすがと感心するばかり、多くの情報や知識を学習することができ大変有意義な交流会でした。ありがとうございました。

 

 

 

 

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