「伊東豊雄氏 記念講演会」開催しました

JIA長野県クラブ正会員建築家 俵 周次郎さんより「冬のセミナー」第2部 伊東豊雄氏 記念講演会の報告です。
本年の「冬のセミナ－」は３委員会共同事業として開催いたしました。（2023年11月30日）

・第１部「第2回JIA長野建築賞2023 表彰式」 (表彰委員会担当)
・第２部「伊東豊雄氏 記念講演会」 (総務委員会担当)
・第３部「懇親会」 (交流委員会担当)

1部、2部は約140名、3部は約50名が参加しました。

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11月30日(木曜日)の第2回JIA長野建築賞2023の表彰式の後、松本市の信毎メディアガーデンにて　審査員の伊東豊雄氏による記念講演会が行われました。

テーマは『現代建築の課題』です。
幼少期に諏訪で過ごされたお話から始まりました。諏訪湖の水平虹が諏訪湖博物館の設計に影響を与えたことが印象に残りました。建築を身体で考えるとは良く聞く言葉ですが、幼少期の体験が設計に深く影響を与えるのではないかと考えさせられました。

最も興味深かったお話は「近代主義思想」のお話でその定義は
① 個を尊重する
② 機能によって明確に分け隔てる
③ 技術によって自然を克服できる

世の中に蔓延っているこの思想を打ち破るために伊東さんも日々戦った来られた方ですが、それを超える試みとして
① もうひとつの家をつくる
② 部屋ではなく場所をつくる
③ 内にいても自然を感じられる空間をつくる
とのことでした。

伊東さんの実践している方法をそのまま実践することは難しいかも知れません。私たち建築家にとって非常に興味深く、大変刺激を与えて頂く内容でした。
建築の近代化は避けて通れない現象ですが、個人的にそれに抗って行こうと、改めて決意を固めることができた素晴らしい講演会でした。

作品の説明は
①岐阜メディアコスモス
②信毎メディアガーデン
③ 南洋履行大学(シンガポール)
④茨木市文化子育て複合ビル(おにクル)
でした。

講演後に伊東さんも出席されて信毎メディアガーデン３階の「くらすわ＆松本ブルワリー」で懇親会が行われました。
伊東さんと直接お話が出来、とても有意義な一日になりました。