日本建築家協会JIA長野県クラブ

公益社団法人 日本建築家協会 関東甲信越支部 長野地域会

我が家

「我が家」(2006.12.15) 小笠原守(日本ヒート)

 

私は6年程前我が家を建てました。

設計の先生方には申し訳ないのですが、当時外国かぶれしていた私は、洋風建築のツーバイフォーを建ててしまいました。私なりに住んで気づいた事は、高気密工断熱住宅は冬は熱を加えれば確かに暖かい。しかし夏はいったん外気の熱がこもるとちょっとやそっとでは涼しくならない。よく考えてみると日本の住宅に比べ窓が小さく少ないし、北側などは特に少ない気がする。

 

地球全体から日本の位置をみると、地球儀で我々が住んでいる北緯35°を横にたどると、ヨーロッパではエーゲ海・ギリシャ・アテネ・マルタ島・シチリア島とほぼ同じ緯度であり、感じ的によほどあちらの方が暖かく感じる。

 

エーゲ海あたりは冬湿度が高く夏湿度が低く暮らしやすい気がする。日本の気候風土とまったく正反対である。あちらの建物はいったん取り込んだ熱は、なるべく逃がさないように窓面を極力少なくするなどの工夫が施され、それとは反対に日本の住宅は古くから床下も束工法で、風が通りやすくし、建物内部も南の窓から北へ風を通りやすく造られていて熱をこもらせない工夫がされている。ということは我が家の夏は暑いはずである事に気づいた。

 

仕事がら先生方の設計されたすばらしい家々を拝見させていただき、私なりの観点で感じる事は春夏秋冬を家の中にいても体感できるくらいの家がいいかなと思う今日この頃です。

 

 

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