大地の造形とリズム

公益社団法人 日本建築家協会 関東甲信越支部 長野地域会

大地の造形とリズム

「大地の造形とリズム」(2012.05.21) 君島弘章(君島弘章建築設計事務所)

 

大地の川や山は風と雨、、、、水が創りだした造形です。

ゆるい地盤は雨によって削られ 硬い岩盤が支える地盤は変形が少なく植物が育ち、落ち葉をもとに栄養が土を肥えさせ雨によって大地を栄養が移動する。

大地の丘陵や谷は風を生み風の方向を作り出す。

丘陵の風の強い高い場所の樹木は風を受けるため曲がり。

裾野の低く風の穏やかな場所に育つ樹木はまっすぐに伸びている。

 

僕は常々、自然のそうしたリズムによって作り出された大地の造形には「生命の設計図が記号化されているんだなぁ」と思って見つめてしまう癖があります。 そうして注意深く見つめることを繰り返しているうちに思わぬ発見をすることがあり楽しいです。 大地の造形、自然が作り出した川の流れは自然が合理的に創りだした調和の 解答なのです。生態系にまでおよぶ、つじつまが隅々にまで行き渡っているのですね。

 

それらを人為的に操作することは

調和の根幹が見失われるという危険が潜んでいるということでもあります、、、、、。

建築はだいたい、そんなややこしい中に建てられるのです。ですから僕は設計に入る前に、その見えない感触を掴みたいといつも思っています。

その輪郭、、、、まわりの空気感というか、、、、、、、、実態を描くことではなくて輪郭や空気感を描くことで見えてくるもの、、、、、それが僕の提示したい建築の存在すべき姿なのですがなかなか上手にできません。

まだまだ頑張らねばなりません。

足もとに咲いているちいさな花に気がついてあげられる。、、、そんな心持が必要なのかもしれません。

早くそういう人になりたいなあと、、、出来の悪い自身を振り返りつつ、しみじみ思う今日この頃です。

 

 

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