第12回 「仕事を語る会」開催しました
2024年10月28日
JIA長野県クラブ 正会員建築家 宮坂直志さんより 第12回「仕事を語る会」の報告です。
参加者:正会員17名、法人協力会員5名、事務局 計23名(2024.10.23)
10月23日(水)13:30〜 第12回「仕事を語る会」が長野市生涯学習センターで開催されました。
すでに12回目を迎え、同じ建築家であっても設計のプロセスやなぜ建築家を目指したのか等、様々な話が聞ける個人的にいつも楽しみにしている企画です。
今回は正会員の中で、昨年開催された第2回JIA長野建築賞に入賞された下﨑さんと遠野さんのお二人のお話でした。
最初に下﨑建築設計事務所の下﨑明久さんの話を聴きました。
建築を目指すきっかけや大学や就職先を選んだ理由など、ご自身のプロフィールを兼ねて時系列でご説明いただきました。
下崎さんといえば、私の中では県産材利用の第一人者のお一人という認識で、それはお話を伺っても変わりませんが、その経歴の中で個人的に知りたかった、青年海外協力隊員(JICA)としてモロッコに赴任されていた時の体験や仕事内容などの詳しいお話をお聞きできました。
また、その時に設計された建物が建設され、現在も残っているということでしたが、その経験値の高さには感服いたしました。その経験があってこその現在の設計活動に繋がっていることがよく分かりました。
そして休憩を挟み、遠野未来建築事務所の遠野未来さんの話を聴きました。
遠野さんの建築は土や木を使い、生命体としての建築をるくるというテーマで活動されており、すべての存在は”気”で出来ているという考えのもと、土で囲い(皮膚)をつくり生命体のような建築をデザインしている過程を、実作を例に丁寧にご説明いただきました。
また、なぜ土を使うようになったのか、ご自宅の改修で土を使用したのをきっかけに、モロッコを訪れた際に土の建物を見て土の建築は世界共通の言葉だと思われたそうです。遠野さんのデザイン手法や発想は大変興味深く楽しくお聴きしました。
仕事を語る会の終了後は、遠野さん設計の OYAKI FARM(おやきファーム)を見学させて頂き、おやきのお土産を頂いて帰路につきました。
大勢のお客さんが来場していた中でも、快く受け入れて頂いたいろは堂さんには感謝申し上げます。雨が本格的に降ってきたのと、日の入りが早く暗くなってしまった事で外構がゆっくり見学できなかったのが残念でしたが個人的に再訪したいと思います。
お二人ともモロッコと地域材(木や土)といった共通点がありながらもそれぞれ独自の世界観(こだわり)をお持ちで、これぞ、JIA長野県クラブといった勉強会になりました。