夏のセミナー

公益社団法人 日本建築家協会 関東甲信越支部 長野地域会

夏のセミナー

「夏のセミナー」(2013.07.30) 川上恵一

 

平成25年も半ばを過ぎ、任期も後半年だ。

先日は恒例の夏のセミナーがあった。いつものことだが朝から晩まで休むまもなく猛者たちとひざを交えての会議だらけ。夕方ようやく風呂に入って汗を流したが、すぐに腹ごしらえかと思えば懇親会が待っている。酒を汲み交わせば司会の進行も無視して勝手に輪をつくってテンでわれわれ。

 

本音はここで始まる。こちらはあちこちと酌をしながら様子を伺う。皆はこのJIAで何を思っているのか知りたいのである。以前は考えもせずいいたい放題の身勝手がまかり通っていたが、立場が逆になって仲間の意見の違いとともにそれらをまとめることがいかに難しいかを実感する。

 

酒の席で「最近どうしたのですか?えらく静かですね。」とか「もっとどんどんやって下さい。」などと言われるが立場が慎重に返事をする。ともあれいいやつばかりだ。勘違いや勢いだけの輩も純粋さゆえの言動で、よく聞き話せばよく分かる。戒めは全部自分に帰ってくる。立場とは大変だけれどもありがたいものだ。やってみなければわかるまい。食って掛かった先輩の声が聞こえるようだ。

 

ところで大宴会の後、猛者どもは2次会で駄弁るものと、温泉ピンポンで戦うものとに分かれて勝手にやっていたが、卓球部だった僕ばったっばったとやっつけてお山の大将の気分を味わった。ところが賛助会の佐藤さんが大学の卓球部で全国出場選手だったとのこと。チラッと顔を出して、にこっと笑って、さっとその場を去ってしまった・・・。いくら話してもそんな様子は上手く伝えられない。もっと大勢の仲間が集まって意見や汗を流したいものだ。

 

一見無駄な時間かと思うかもしれないが、実は自分がよく分かってくる気がする。日ごろのあわただしさと自分だけの判断が意外と自分を小さくしてしまう。今回は公益社団法人のことや立場の違いや本の出版のことなどを話題にしたが、我々の進むべき方向がおぼろげながら見えてきた気がする。

一緒に悩んで解決して欲しかった。悩むこともプロセスとして力となった。

 

 

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