『信州の建築家とつくる家  第18集』発刊に寄せて

公益社団法人 日本建築家協会 関東甲信越支部 長野地域会

『信州の建築家とつくる家 第18集』発刊に寄せて

「信州の建築家とつくる家 第18集」の発刊にあたり林代表からのメッセージです。

 

「信州の建築家とつくる家」シリーズの創刊は1999年でした。私は設計事務所を開設した直後でまだJIAに入会しておらず、書店で創刊号を手にした時の感動を今でも鮮明に覚えています。それから24年の時を経てここに第18集の発刊となりました。

出版の長い歴史を振り返ってみますと、第1集から9集までの第1世代(寺島純子さん編集)、10集から12集までの第2世代(あるしてくと)、13集から17集までの第3世代(飯田彩さん編集)へと続き、建築家とその時々の編集者との協働により発刊にかける想いが受け継がれてきました。そして18集から新たな編集チーム(楢畑彩香さん、篠鉄平さん)をお迎えして第4世代へと移行しました。

今号のメインテーマは「家のかたち、その発想」です。
社会情勢や地域環境が常に変化していく中で、私たち建築家は今何を求められているのかを考えます。暮らし方、デザイン、性能、素材、経済性などあらゆる条件を統合して考えます。一軒一軒の家がその場所に永く生き続けていけるように考えます。家づくりを通じて建築の文化としての価値を考えます。

最初の発想は、すぐに生まれることもあれば、なかなか生まれなくて苦悩することや途中で転換するべきか迷うこともありますが、その先に必ずある終着点に向かって考え続けるのです。

長野県内で建築設計に専業で携わる正会員(建築家)32名が手掛けた住宅設計の実例、そして協力会員(建築をつくる専門家)13社による家づくりに関する最新情報をご紹介します。この書籍が家づくりの第一歩として何かのお役に立てることを、そして建て主と建築家との出会いのきっかけになることを願っています。

 

2023年 3月
公益社団法人 日本建築家協会
JIA長野県クラブ代表 林 隆

 

 

 

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