『信州の建築家とつくる家 vol.15』発刊しました

信州の建築家とつくる家　

－第15集　発刊に寄せて－  (2020年6月30日）

新型コロナウィルスが世界中で猛威を振るい、世界経済が大きな打撃を受けているこの時期に、第15集をお届けします。

感染拡大防止のため、人々が集まる文化活動やプロスポーツが中止となってしまい世の中全体を重い空気が覆っている今こそ、個人で楽しめる書籍の役割はおおきくなっています。また私たちにとっても、もう一度出版の意義を見つめ直す機会になりました。

1年かけてつくり上げてきた第15集のテーマは『地域と交わる家』です。

会員から集まった作品実例には地域と交流する空間を備えた建築が多く、都会あるいは県内他地域からの移住者、さまざまな年齢や職業をもつ人々が交わる新しい地域社会が生まれつつあることがわかりました。

信州の今を伝えるテーマとしてふさわしいと判断し特集としましたが、都市への人や物の一極集中が感染拡大の一因であることは明らかで、地方への分散の必要性を感じている現在に最もふさわしテーマとも言えます。

今後は人だけでなく職場の移住も考えられ、建築に求められる条件がますます複雑になります。

我々建築家は施主の要望や生活スタイルを、気候風土、景観、防災等を踏まえ総合的に判断し、具体的な形として提案できます。これからも地域に根差した活動を行い、よい相談相手になれるよう努めてまいります。

この本を通じて、”将来、自分の家を建てる”という、明るい希望をもっていただけることを心から願います。

公益社団夫人日本建築家協会　

(2019年度) JIA長野県クラブ 代表　荒井 洋

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