どうなっているの?まちづくりは?

公益社団法人 日本建築家協会 関東甲信越支部 長野地域会

どうなっているの?まちづくりは?

「どうなっているの?まちづくりは?」(2006.08.17) 丸山幸弘(館 設計工房)

 

今、疑問に思ってやっている仕事、実は3ヶ月前からある市の市街地(駅前)で区画整理事業の1区画に建築をする依頼が来ました。まだ、実施設計に入っていませんが、基本設計ができて施主の「OK」が出ました。いざ実施設計に入ろうという時に足止めを食らってしまったので。しかもそれは、市役所の商工観光課からでした。

 

役所の事前打ち合わせは都市計画課、建築課と念入りに打ち合わせしたのに何故?商工観光課からの通達は「地区計画を策定します。」、「住民協定も結びます。」と言うのです。現場は既に解体が進み、造成が始まっています。これから「地区計画の申請と住民協定の締結ですか?」商工観光では「6ヶ月前から住民と東京のコンサルとワ-クショップを開催し、まちづくりのル-ルづくりをしてきました。」と言っています。

 

施主に聞いてみると、「確かに何か開催していたけれど具体的に何も決まっていないよ!」と言う訳です。他の区画の住民の方にも聞いてみたのですが、「何も決まっていないよ!」と言う訳です。「八ヶ岳のイメ-ジを大切にし、切り妻屋根にしなさい。色はマンセル記号などで決められています。」と言ったル-ルが役所では出来ていました。

 

最近、住民参加でまちづくりをする際にワ-クショップと言いながら何回か開催をして、まちづくりをごまかしているいるようです。しっかり住民全員に周知して開催しているのだろうかと疑問に思います。しかも、都市計画課では「住民協定?なんか商工観光課でやってるみたいだね。」といった訳です。横の繋がりなど全くない感じ。本当にまちづくりを行政は真剣にやっているのだろうか?東京の○○大学の××教授という方が出てきて纏めているようですが・・・名刺交換したらJIAの会員でした。「ガク!・・・」、地方都市の特徴を出してまちづくりをしましょう!」と都市基本構想し書かれていました。やはり、東京のコンサルが入って作成した冊子のようです。

 

こんな都市計画でまちづくりが進んで良いのでしょうか?私も昔、市街地再開発事業、土地区画整理事業、地区計画など策定していましたが、こんなに酷い仕事はしていませんでした。
でも、市街地再開発事業、土地区画整理事業、地区計画は良いまちづくりには直結しない気がします。しかも、主にやっている方々は昔の土木的な考え方や採算ばかりを重んじているコンサルが多すぎると思っています。事業費ばかり計算して建築本来の豊かさとか街並みの重要性とかみんな飛んでしまっているようです。何とかなりませんかね。まちづくり委員長の新井さんとうですか?ご意見お聞かせ下さい。

 

 

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