何でも一番が好き!
2006年07月01日
「何でも一番が好き!」(2006年7月1日) 片倉隆幸(片倉隆幸建築研究室)
広報委員長の林さんからクラブ通信№16が届いた。いよいよ我が県クラブの広報委員長は決断してくれたのです。長野県クラブのこのコーナーにコラムのページができました。せっかくだから最初に発言した自分が投稿しよう!?でも不採用かもしれない・・・
それにしてもいよいよ暑くなりました。北から南へと今日も奔走しています。仕事?忙しい毎日ですが、緑豊かなこの時期は僕にとってはお気に入りの時間があります。
朝です。なんてことはないアトリエなのですが、図書コーナーからの深い緑は、なんともいえない潤いを与えてくれるのです。建築もスレート張りの素朴なアトリエですが、電話もこないしねー。今の時期は僕にとってのゴールデンタイムです。ふと、思索にふけります。
名作ばかりの建築家アルヴァ・アアルト夏の家とスタジオを兼ねた実験住宅(1953年)戸外の広い中庭は、建築がL字型に囲み、その正方形の中庭の中心に炉がある。フィンランドの農家の伝統のようだが、この空間はレンガで囲まれた素朴で味わいのある雰囲気を創りだし、自然の中に溶け込みながらも家の中心を見事に創造し、かつ全体の敷地の中でも中心を創りだし、外の空間なのだが敷地の外からは内部空間にも感じて、僕は好きだ。
しっとりしたマウンドの盛り上がる庭があり、その中に領域を確保するかのような乾いた庭がある。こうしためりはりのある空間づくりは日頃、目指すところであるが、アアルトの一連の作品はこうした自然との呼吸の仕方、設計のしぐさが大変魅力的なのです。