分離発注で家を建ててみました。

公益社団法人 日本建築家協会 関東甲信越支部 長野地域会

分離発注で家を建ててみました。

「分離発注で家を建ててみました」(2006.12.15) 竹花彰男(彰建築設計事務所)

 

今年10月に完成した住宅ですが分離発注方式で住宅を建てました。

建築主が親戚という関係もあって気心も知れた間柄で、ざっくばらんに打合せを進めていくうちに、コストを抑えるにはどうしたらよいかという話になり、直営工事方式ならどうか、でも自分達の負担は大きくなるがそれでもよければ、という提案をしたところ多少の負担は覚悟するとのこと、わたしも前々から設計側だけでなく現場を一通り体験したい気持ちがあり、引き受けることにしました。

 

実際のところはじめてのことで、じぶんの立場、役割、分離発注の仕方等勉強不足のまま進んでしまい、まごついてしまうことも多く大変でした。

 

今回のわたしの役割は、設計・監理はもちろんのこと、工程表の作成、各業者の選定、金額交渉、請負契約の手伝い、材料の発注、工事金の管理、銀行との打合せ、労災、火災保険等の加入、近隣の人々への気配り、仮設材の手配、天気予報を毎日チェック、明日台風がくるかもと思えば足場のネットをはずしたり、帰りには道路の掃除と一通りのことを体験しました。

 

その中で自分の設計をどこまで現場に反映できるか、コストを抑えるにはどうすればよいか、 近隣との付合い方をどうしたらよいか、毎日の鍵の管理は?と課題は山積みでしたがどうにか無事引渡しも終わり施主にも満足していただき、やっとホットしている今日このごろです。

 

最後に今回の体験で注意しなければならないことがありました、それは現場にかかわりすぎるといろいろな状況の中で妥協しやすくなってしまうことでした。

 

 

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