第3回『環境・地域材を考える』開催しました

公益社団法人 日本建築家協会 関東甲信越支部 長野地域会

第3回『環境・地域材を考える』開催しました

JIA長野県クラブ 正会員建築家 嶋本耕三さんより第3回『環境・地域材を考える』の報告です。

第1部:「中大規模木造の構造を考える」

第2部:「信州の建築家とつくる家」構造の意見交換会

懇親会:山辺先生を囲んで懇親会

正会員建築家18名、協力会員1 名、所員、事務局 合計21名が参加しました。(2023年3月31日)

 

山辺先生を講師にお招きして行う勉強会は、コロナ禍の影響で延期に次ぐ延期となり、念願の開催となりました。

第1部の前半は木構造の構造計算の手法や計算上の注意点、木材の性質等の基本的な内容が中心でした。基本的な内容と言いつつ、意匠設計者にとっては普段馴染みのない言葉や計算式が出てくると、脳味噌をフル回転してついていくのがやっとでした。また、今後は建築基準法の改正もあり、現在は壁量計算で良い規模の建物でも、改正後は許容応力度計算が必要な場合が出てくるので、意匠設計者が建物の重量を拾って設計する場面も増えるのではないかというお話から、ますます木構造への理解が重要になる事を感じました。

 

後半は新井さんが設計された長野県林業大学校男子寮棟などの設計事例を交えながら、構造設計者としての工夫や苦心した所、意匠設計者との対話、地域の製材所や大工さんの技術力を活かした施工方法など、山辺先生ならではの歯切れのよい口調で楽しそうに講演して頂きました。色々な実例を見て、中大規模木造は関わる人や地域の力が結集して建ち上がっている事、地域の個性が建築に現れる事を実感しました。

質疑応答では公共施設に地域材を活用する場合の情報共有や材料調達を加味した設計スケジュール、CLTの活用などについても解説して頂きました。

 

 

第2部では「信州の建築家とつくる家」の掲載作品を、それぞれの建築家から簡単にプレゼンして頂き、構造の視点から山辺先生にレビューして頂きました。建築家・構造家の両方から架構について解説して頂ける機会は大変貴重で、竣工写真の奥にある骨組みが対話を通じて浮かび上がるような刺激的な時間でした。山辺先生からは林業県の信州の木造建築は、他県とは違う(レベルが高い)と総括して頂きました。

 

懇親会は松本城の近くの「しづか」に場所を移し、山辺先生を囲んで和やかな雰囲気の中、勉強会では聞けなかったあれこれを、お酒のちからも借りてさらに白熱した構造談義が行われました。懇親会の後は荒井さんの発案で、ちょうど満開を迎えた松本城の夜桜を山辺先生と一緒に巡るという機会にも恵まれました。お濠の水面に鑑写しの桜と松本城、地元に住んでいてもなかなか観れない絶景でした。

 

木構造は身近であるからこそ、普段から抱えている疑問や悩みは自然と会員共通の話題にもなり、山辺先生の胸をお借りして、木構造の理解が深まる有意義な勉強会となりました。

 

 

 

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