赤い皇帝(ほんとうに独り言)
2006年09月15日
「赤い皇帝(ほんとうに独り言)」(2006.09.15) 平林幹久(INAX 長野営業所)
すっかり陽射しも弱くなり、秋の気配(というかもうすぐ冬になるんだな~)を思わせる日々です。
9月にはいって運動会のシーズンに突入しており、週末には朝早くからどこからともなくドーンドーンと威勢の良い音が響いてまいります。私自身も今週・来週と子供の運動会があるのですが、ここ数日雨が続いており、今週末の天気を心配しています。
閑話休題(今風に申しますと『H/K』だそうですが、ご存知ですか?)
標題の赤い皇帝は、今年限りでレースを引退する事を発表したF1ドライバーのM・シューマッハーの事です。
今年のF1はSUPER AGURI(日本人チーム)の誕生、HONDAの久々の優勝、レース終盤でもワールドチャンピオンシップを争うもつれた展開と近年稀に見る興味深いシーズンとなっています。そのF1におけるサーキット場の設計を多く手がけているのがヘルマン・ティルケ氏です。平均時速200km/h、最高速度350km/hのF1マシーンを操るドライバーが最速を目指して描くサーキット場のタイヤマークの弧。
例えばグランドキャニオンのように自然のいたずらとしか思えないような造形美が、サーキットの中にも柔らかいタイヤのおかげでデザインされていくのです。いろんな意味で早いだけでは勝つ事の出来ないレースですが、タイヤマークのついた剥き出しの路面の上からは、狭いコックピットの中での勝利に向けられたドライバーの真摯な思いが伝わってきます。そんなサーキット場の中で一番勝利を多く手にした男が、戦いの場から退いていくことに寂しさを感じさせる、そんな一日でした。